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福岡市の泌尿器科クリニック。なごみ泌尿器科クリニックです。

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HIV感染症/エイズ

エイズ(Acquired Immunodeficiency Syndrome:AIDS)はHIV(human immunodeficiency virus)感染により起こります。HIV感染症は血液や体液等により感染する感染症で、性行為感染症の重要な病気の一つです。エイズはHIVがCD4陽性リンパ球に感染し、それを破壊していくことにより免疫能が低下するために、普通は問題とならない細菌に弱くなることが病気の本態です。世界のHIV感染者数は2016年末で3,670万人と推定され、日本でも26,000人に達しています。そしてHIV感染者全体の約3割がエイズ患者です。現在、日本では毎年1,500人ほどの新たな感染者が確認されています。
HIV感染症は、初感染期、無症候期、エイズ期に分けられます。HIV感染後2〜6週間に初感染症状として50〜90%の感染者に何らかの症状が出ると言われています。感染後2〜3週後にHIV血症はピークとなり、発熱、咽頭痛、筋肉痛等のインフルエンザ様症状が出ますが、数日から10週程度で多くは自然に軽快します。その後ウィルス量は6〜8ヶ月後に一定レベルまで減少し、数年〜10年程の無症候期となります。エイズ発症期はCD4陽性リンパ球が急激に減少し、カリニ肺炎等の感染リスクが出てきます。

診断

HIV感染症はHIV-1とHIV-2に分けられますが、日本ではほぼ全例がHIV-1です。HIV感染症の診断は通常2段階で行われます。スクリーニング検査は、抗HIV抗体とHIV抗原の両者を検出することで感度を高めています。しかし未だに誤って陽性反応が出るケースが0.3%程、さらに即日検査で使われる簡易迅速抗体検査キットでは1%程存在することに注意が必要です。現在スクリーニング検査の実施は性感染症または性感染症が疑われる場合へと、その適応は拡大しています。HIV感染症の病態把握としては、CD4陽性Tリンパ球数と血漿HIV RNA量が大変重要です。 

治療

近年まで、いつ抗HIV療法を始めるかが大きな問題でした。しかし現在では徐々に、HIV感染症が診断されたあとは比較的速やかに治療を開始するという考えになってきています。身体障害者手帳の取得等の手続きがありますが、診断後2〜6ヶ月以内に治療を開始されることが多いです。
治療の実際は3剤以上の抗HIV薬の併用が標準です。核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、CCR5阻害剤等を組み合わせて治療されます。
また、感染予防として1%テノフォビルゲルの膣内使用が、日本でも2018年2月から一部で試験的に行われています。

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